「そろそろ外壁を塗り替えたいけど、どんな工法がいいんだろう?」
「吹き付けは見た目がキレイって聞くけど、ご近所に迷惑かかる?」
「ローラー塗装って普通すぎて、安っぽくならない?」
そんな疑問を持つ方のために、この記事ではプロの視点から両者を比較しどちらがよいのかお伝えしたいと思います。
ローラー塗装の種類や質感の違いも押さえておきたい方は、
▶【ローラー塗装の種類と仕上がりの違いを徹底比較】をご覧ください。
吹き付け塗装|美しいが、環境を選ぶ工法
吹き付け塗装は、スプレーガンを使って塗料を霧状にして噴霧する工法です。細かい霧状の塗料を広範囲に一気に塗れるため、模様や質感を出したい外壁に向いています。また、リシン・スタッコなどの意匠仕上げにも対応できるので、デザイン重視の建物に採用されます。
ただし、塗料が風に乗って飛散しやすく、周辺環境への配慮が必要です。特に住宅が密集した地域では、塗料の飛散防止の養生や近隣対策に時間とコストがかかります。
加えて、仕上がりの良し悪しは職人の技術に左右されやすく、ムラが出ることもあるため、業者選びが重要になります。
ローラー塗装|住宅向きのスタンダード
一方、ローラー塗装はローラーに塗料を含ませて塗る、最も一般的な工法です。塗料の飛散が少なく、近隣住宅への影響もほとんどないため、戸建て住宅には適した方法といえます。また、扱いやすいため職人による仕上がりの差が出にくく、仕上がりが安定しやすい点もメリットです。
「ローラー塗装では模様がつけられないのでは?」と思われがちですが、実は“パターンローラー”や“砂骨ローラー”を使うことで、立体感のある模様を表現することも可能です。
吹き付けとローラー、それぞれにメリット・デメリットがあるからこそ、塗装方法の基本を知っておくことが大切です。
▶【外壁塗装の種類と吹き付け工法の特徴を徹底解説|ローラー・刷毛との違いも比較】で、それぞれの特性を詳しく確認してみましょう。
吹き付けよりローラー塗装をおすすめする理由
吹き付け塗装は見た目にこだわる方や、凝った意匠の建物に適しています。しかし、実際に戸建て住宅で吹き付けを採用するケースはそれほど多くありません。
周囲への配慮、養生の手間、施工中の騒音や飛散リスクなど、現実的なデメリットを考えると、住宅街にある一戸建てではローラー塗装が最も適した施工方法だと言えます。
外壁塗装は、10年に一度あるかないかの大きなリフォーム、工期は2週間、3週間かかります。だからこそ、見た目だけでなく、仕上がりや周囲への配慮も大切です。
その点で、ローラー塗装はもっとも住宅に向いた塗装工法と言えるでしょう。
特殊な事情やこだわりがない限り、迷ったときはローラー塗装を選んでおけば間違いありません。
塗装工事で後悔しないためにも、経験豊富な業者に相談し、自宅に合った塗り方を選ぶようにしましょう。